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2019年12月8日日曜日

中小企業にとってクラウドとは


 総務省が主導している「全国中小企業クラウド実践大賞」が、先日、地方体が終わり211日に全国大会が開催され、総務大臣賞などが決まる予定です。私も盛岡と福岡の地方大会に参加して、プレゼンをじっくり聞くことができました。中小企業は大企業に比べて、資金がない、人材がいない、ITスキルがない、など、ないことばかりが特筆されることが多いのですが、大企業にはないものがあることが明らかになったような気がします。知恵、工夫、改善、です。
 各社とも、安価な、時には無料のクラウドツールを組み合わせて、簡易ツールを活用して自社開発をしています。クラウドだからこそ知恵と工夫を使って業務を善できるというのも、中小企業ならではです。大企業にはないものです。
 私たちは、クラウド以前から中小企業のIT活用について、数百社の優れた事例の表彰に関わってきました。多くの中小企業へのモデルとして参照されてきました。しかし、クラウド以前の事例企業は、経営課題を解決するためのシステム活用に際して、そのほとんどが、パッケージの柔軟性が乏しかったせいか、既存のパッケージを使用することなく、費用や人材を投入して開発している事例が大半でした。つまり開発力がない中小企業はシステム活用が難しかったといえます。
 しかし、今回の事例から、クラウドを活用するというのは、単に安いというだけでなく、自社で、複数のツールを選び、それを組み合わせるという際の知恵と工夫が生き、まさしく、業務の改善を図る中でクラウドを有効に活用しているという事例が大半でした。これは大企業でオンクラウド活用とはっきりと一線を画すものといえるでしょう。
クラウドが中小企業に適しているという本当の理由がそこにあるに違いありません。

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