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2009年4月9日木曜日

ジャーナルはいかにして有効性を取り戻せるか(2)

学会を設立するときの思いは多様ではあるが、共通して研究するためのコミュニティ、研究の場と交流の場を作りたいという気持ちであることがほとんどである。
しばらくすると、学会関係者の多くは次のような希望をもつようになる。日本あるいは、世界に知られるような学会になりたいと。そのために、学術会議に登録され委員や理事を送ることで影響力を高め、各の高い学会といわれるようになりたいと。
たしかにそうなることで学会メンバーも格の高い学会に加入し、そこで学会誌の格もあがると考え、それは会員のメリット、サービス向上にもつながると考えるのは当然である。そして各の高い学会誌にふさわしいようにと投稿論文への査読も強化し、質の高い論文を掲載しようと投稿要領の改訂や制度の充実を図ろうと尽力する。決して割ることでなかったはずである。
しかしながら、現実は、そうはいかない。各の高い学会誌になろうとすればするほど質が低下する。学会メンバは、学会誌の質の低下を嘆くようになる。まさしく、ここに学会誌のパラドックスが生じることになる。四つの向上を目指したのに、逆に低下してしまうのはどうしてなのか。

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