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2009年6月11日木曜日

言葉と文字について(1)

私たちは、何気なく言葉を話し、書くときに文字を使う。話しているのを書きとめるのが文字だと思っているし、伝達するための文書も、文字で書かれるのを基本としている。たしかに、話すため言葉と書くための文字は表裏一体に思える。つまり、書き言葉と話し言葉というけれども、それはきわめて近い道具だと思っている。
しかし、考えればすぐわかるように、アフリカの国には母国語という言葉を使って話はするが、文字をほとんど使わない国や人種は数多くある。また、歴史的にも文字を自分で作り上げる人種はほとんどいない。どこかから移転されたのがほとんどである。ことばをつかって話すことは、移転なのか、自然発生なのかを検証することはほとんど困難である。経緯が残されていないからである。しかし、文字がどう伝わったかはかなり検証できる。文書が残っているからである。
これだけ、みても、言葉を話す、ということと、文字を書くということの間には、大きな隔たりがあるように感じざるをえない。

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